長谷川桜子の「アロマ」ガイド

痛みをとる・リラックスに効果がある精油

神経性の下痢には

何か大切なときを前にして、急におなかのぐあいが悪くなってしまい、トイレに何度も駆けこまなければならない ーそんな経験はありませんか。決して悪いものを食べたわけではないことはわかっています。ですから、これは「神経」からきたものにちがいありません。

ゼラニウム油の鎮静作用と高揚作用

どうしたら神経性の下痢がおこるのを防げるでしょうか。ゼラニウム油は鎮静作用と気分を明るく高揚させる作用とをいっしょに発揮します。

イタリアでは医療で用いられる

イタリアでは、お医者さんたちがこの精油を不安神経症をなおすのに用いています。この精油を1~2滴、赤砂糖に落とすか蜂蜜湯にまぜるかして、何か大切なことがはじまる一時間か二時間前に飲みますと、あなたが就職のために面接に行くのであれ、誰か大切な人のためにディナーを準備するのであれ、あるいはオスカー賞の「最優秀助演賞」をうけるのであれ、すぐに体調がよくなってきます。

ネロリ油は用心棒

ネロリ油(オレンジ花油)も神経の緊張と不安神経症の症状をなおすのに使用されますが、これを香水として体につけると中枢神経系を緩和させ、鎮静させます。ホホバ油にネロリ油を入れて稀釈しますと、長いこともちます。これをハンドバッグにしのばせておけば、何かをする前に落ちつかない気持ちになったときのよい用心棒になってくれます。

筋肉痛には

男性の間でも女性の間でも、運動熱はますます高まってきています。あなたが定期的な運動を熱心に続けてきた方であっても、まったくの初心者であっても、ときには運動をしすぎてしまうことがあるでしょう。

患部のマッサージ

両脚の筋肉という筋肉が痛くて、階段をのぼることがまるで耐久試験になってしまったようなときがそうです。こんなときにおすすめしたいのが、痛みを和らげ、回復のプロセスをスピードアップする、患部(ふくらはぎ、もも、上腕部そのほか)のマッサージです。

スポーツ選手なら物理療法医がいるが

運動競技の選手やプロのスポーツマンたちは、トレーニングをするたびにマッサージをしてもらっていますが、私たちふつうの人間で、自分自身の物理療法医をかかえることができるなどという特権に恵まれている人はめったにいません。

痛みを自分でケア

しかし、ちょっと自信があり、少し実際の体験がありさえすれば、私たちは自分の体の少々の痛みを自分でケアすることができますし、苦しんでいる友人をらくにしてやることもできます。脚のマッサージはいつも円をえがくようにしながら進めることです。そして、かならず心臓にむかって、上の方向へとマッサージして下さい。

乳酸を散らす

筋肉の痛みは、そこに乳酸がつくられることによっておこるものです。痛む筋肉あるいは筋肉群をマッサージし、ゆっくりとしだいに力を強めていくと、痛みは薄らいで、乳酸を散らすのを促進します。

精油をマッサージオイルに

こうした痛みとこわばりを和らげ、手足のしなやかさをとりもどすには、マッサージをするにかぎりますが、この治療をいっそう効果のあるものにするために、私(長谷川)はいつも、ベースとなる植物油のなかにいろいろな精油を加えたものをマッサージオイルとしてみなさまにおすすめしています。

筋肉痛をなおすマッサージオイル

ジュニパー油 10滴
ラベンダー油 7滴
ローズマリー油 8滴
これらの精油を50ミリリットルの脂肪油(スイートアーモンド油、ヒマワリ油、ベニバナ油、ダイズ油、オリーブ油、グレープシードオイル、各種サラダ油など)に加えてできあがりです。

おぼえておくと便利なこと

精油1ミリリットルは約20滴です。また小さじ1ぱいの精油は5ミリリットルに相当します。

足が痛むときには

女性の足は非常な重さをささえてそれを運ばなければならず、しかも狭くてきゅうくつな靴のなかにおしこまれることがよくあります。しかし、満員の地下鉄の車両で立っていたり、やってくるバスを大急ぎで避けたりする場合は、見てくれを気にするときではないような気がします!

足に対応する反射ゾーン

私たちの体のあらゆる部分は、足に対応する反射ゾーンをもっていて、足に生じることはすべて、私たちの体によくない影響をすぐにひきおこします。足を何時間も責め苦にあわせ、虐待しつづけますと、いらいら、吐き気、さらには片頭痛さえもおこってきます。でも、ファッションの命令にはいやといえないどういう人とも同じく、私も足に悪いことをしています。

スピーディーにリフレッシュさせる方法

自分の足に「ごめんなさい」といい、スピーディーに自分をリフレッシュさせる私のやりかたは、帰宅したらすぐに足浴をすることです。ほんの10分間だけ、お湯を張ったボウルに両足を入れるか、浴槽のふちに腰をおろし、お湯を底から5センチから8センチぐらい入れて、そのお湯に両足を浸すかします。どちらの場合も、足を入れる前にお湯に精油を2縲鰀3滴落としておきます。こうして足浴をすると、びっくりするほどよく効きます。

反射点をソフトにマッサージ

足にあるたくさんの反射点をソフトにマッサージしますと、回復力をとても高めることができます。暑い夏の日には、水にペパーミント油を落として足浴をすれば、すばらしい効果があります。また反対に、冬の寒い日にはお湯にマートル油かゼラニウム油を落として足浴すると、心身を温め、なぐさめてくれる芳香が立ちのぼります。

天然のデオドラント剤

足のいやなにおいに悩まされる人は、女性より男性に多いようですが、サイプレス油を定期的に使用して足浴すれば、その悪臭をぴたりととめることができます。サイプレス油は、天然のデオドラント剤なのです。